ネット自動車保険のインターネット割引は本当にお得か?

自動車保険を選ぶにあたって、やはりいちばん気にしたいことは「保険料をできるだけ安くしたい」ということですよね。

 

近年、“安い自動車保険”として注目されているのがネット自動車保険ですが、ではなぜネット保険が安くなるのでしょうか。

 

今回はネット自動車保険について説明します。

自動車保険の基礎

日本の自動車保険の制度では、自動車を運転するすべてのドライバーに「自動車損害賠償責任保険」(自賠責保険)への加入が義務付けられています。

 

しかし、自賠責保険は最低限の救済を目的とするもので、受けられる給付金額には限界があります。

 

そこで、多くのドライバーは自賠責保険の保障では足りない分を補うことで「任意保険」に加入することになります。

 

この任意保険は民間の保険会社が運営するもので、一般に「自動車保険」と言った場合は、この任意保険を指しています。

 

従来任意保険には車を購入したディーラーや、保険代理店を介して加入すること(代理店型)が全加入者の9割近くを占めていました。

 

しかし近年、保険料の安さを武器に、急速に加入者を増やしているのが「ネット保険」です。

 

代理店やディーラーを通さず直接損保会社と保険契約を結ぶことから「ダイレクト自動車保険」、あるいは「通販型自動車保険」とも呼ばれています。

なぜネット自動車保険は安いのか?

ネットで加入できる自動車保険が、従来の代理店型の保険よりも安いのは、仲介する業者(代理店・ディーラー)を通さず、損保会社と直接契約することで、中間マージンなどが発生しないことによります。

 

「チューリッヒ」「ソニー損保」「アクサダイレクト」「セゾン・おとなの自動車保険」などが、代表的なネット自動車保険ですね。

 

ネット自動車保険の多くがインターネット契約の場合、保険料を更に安くする「インターネット割引」の制度を導入しています。

「インターネット割引」は本当に格安なのか?

多くのネット自動車保険は、基本的にインターネットで契約することを念頭に保険料の設定が行われています。

 

つまりその意味ではネット割引もはじめから想定されていると考えられます。

 

つまり「ネット割引」の実態は「見せかけ上の割引」である可能性が高いと言えるのです。

 

確かにネット自動車保険は、代理店型に比べれば保険料が安いことは間違いありませんので利用する価値は十分あると言えますが、「安く見える仕組み」があることも理解した上で、総合的に保険を選択するのが賢いやり方と言えるでしょう。