自動車保険には無事故割引がある
自動車保険を販売する損害保険会社側から見て、一番有難い客は、自動車保険に加入してきちんと保険料を支払っていてなおかつ自動車保険の補償を一切使わない方です。
補償を使わないということは事故を起こしていないということになりますが、保険料を払うだけで補償を使わない、要するに損害保険会社にはお金が入って来るが出ることがないといったパターンの方が一番喜ぶのです。
しかし、こういった方たちの心の中には、「自動車保険に加入していても何の恩恵も受けていない」という気持ちが少なからずともあり、口では「安心を買っているだけ」などと強気なことを言っても実際にはちょっと損している気分なっていることが多いのです。
確かに安心は買えますがそれが具体的に目で見える形にはなっていませんので、どうしてもこういった不満が出てきてしまいます。
そこでそういった不満を多少なりとも解消しようといった目的で扱われるようになったのが無事故割引です。
無事故割引ってどんな制度?
無事故割引はその名の通り、過去1年間の間に交通事故を起こしておらず、保険金や賠償金の請求を一切行っていない方に限って、次回の更新時に保険料の割引を行いましょう、というものです。
割引率は損害保険会社によって多少違いますが、平均して2%程度割引されることになります。
過去1年、無事故で来た場合、ノンフリート等級のランクアップというご褒美がありますが、これ自体がもはや自動車保険では当たり前のこととなっているため、加入側がさほどメリットとして感じません。
そこでこの競争の激しい時代で、加入者側が「得をした!」と思うようなサービスを打ち立てないと加入者が減っていってしまうかもしれない、こんなことから作られたのが無事故割引です。
無事故割引は前回の契約期間内で無事故であった場合に適用されますが、一度でも事故を起こし、賠償金・保険金の請求がされた場合は、翌年が適用外になるだけではなく、3年間適用外となります。
その3年間の間で無事故が続くようであれば4年後の更新時にまた適用されるといったようなシステムを取っています。