エンジン載せ替えで自動車保険はどうなる
損害保険会社が販売する自動車保険は基本的に人間に対してはいるものですが、同時にその人間が運転する自動車も限定されることになります。
その自動車を判別するものはすべて車検証によるところとなります。
車検証次第の自動車保険
車検証は数年に1回の車検をクリアして初めて手に入れることができるもので、これがないと公道を走ることはできません。
車検をクリアするには、保安基準に適合しているのか、排ガス規制をクリアしているのかなどの他に大きな変更点がないかということもチェックされます。
通常は、ディーラーで新車を購入し、自動車メーカーの生産工場から運ばれてきた車をそのまま乗ります。
途中で大なり小なり、ドレスアップやチューニングなど改造が施されることはあっても、その車の基礎となる部分をいじることはほとんどありません。
しかし、時に標準搭載のエンジンにパワー不足を感じるといったことから全く違う他車のエンジンを搭載することもありますし、あるいはエンジンブローを起こし、エンジン自体が修理のできない状態で同じ型式の中古エンジンに乗せ換えるといったこともあるわけです。
それが車検的にどうなるかというと、エンジンをまったく違うものに乗せ換えた時は改造車検を受けないと違法改造車として車検をクリアすることもできません。
一方、修理のために同じ型のエンジンに乗せ換えた場合ですが、こちらは改造はなく単なる修理ですので、車検をそのままクリアすることができます。
このようにエンジンを載せ替えをしたとしても車検的に何ら問題なければ自動車保険も全く問題はなく、加入も補償を受けることも可能です。
一部、改造車の場合は断られることもあるようですが、基本は車検証なりの車の状態を持っていれば問題ありません。
しかし、エンジンを載せ替えて違うエンジンを搭載しているのにもかかわらず、改造車検を受けていないものは、車検証と違う車、違法な車として扱われるので、自動車保険の加入や更新はできません。
仮に加入できたとしても事故で補償を求める際にそういったことが事実として認識された場合は虚偽の申告として契約を破棄されるばかりか、補償も一切受けることができません。