無免許でも自動車保険を限定的に使うことができる

道路交通法では所定の運転免許証を取得し、それを携行していなければ公道を走ってはいけないことになっています。

 

しかし、世の中には違反の積み重ねで免許取り消しになっていたり、更新を忘れてしまったりといったことで無免許状態となり、そのまま堂々と運転している方が少なからずいます。

 

無免許であるということはそもそも公道を走る権利がないわけですが、そういった方と事故を起こしてしまったら、あるいは自分で無免許状態で運転をして交通事故を起こしたら自動車保険はどうなるのでしょうか。

自分が無免許であった場合

自分が無免許運転をして交通事故を起こした場合、自動車保険に加入していれば相手側には過失割合に応じて、こちら側の自動車保険から賠償金が支払われます。

 

この辺は無免許でない場合と同じで、被害者の保護を目的としているものです。

 

しかし、こちら側の損害、例えば自分が怪我をした、車が壊れた、助手席に座っていた人間が怪我をしたといった場合は、ドライバーの損害と車体の損害は一切補償されません。

 

怪我も修理も相手の保険から出たお金ですべてやってくださいということです。

 

助手席に座っていた方の損害は相手の自動車保険の対人保険と、自分側の人身傷害保険や搭乗者傷害保険で補償されます。

 

ただし、その怪我をした同乗者が運転手が無免許の状態であることを把握していた場合、その保険金が大幅に減額されることになります。

相手が無免許運転であった場合

相手が無免許運転であろうと自動車保険は適用されます。

 

相手のドライバーや同乗者が怪我や死亡となれば対人保険から、車が壊れれば対物保険から賠償金が出されます。

 

一方、相手がきちんと自動車保険に加入していれば、通常通りこちら側の損害も過失割合に則って賠償されますので安心してください。

 

ただ、無免許運転をする方の多くは自動車保険にも加入していないことが多いので、その場合は自分側の搭乗者傷害保険や人身傷害保険、車両保険を使って治療、修理をすることになります。

 

死亡者がこちら側に出た場合は無保険車傷害保険で補償がされます。