自動車保険では別居中の子供は子供とみなされない
ノンフリート等級の引継ぎ、セカンドカー割引、家族限定割引など家族間だけで行えることというものがたくさんあります。
家族ならではのメリットということなのですが、その時に気を付けていただきたいのが、親子関係です。
自動車保険でいうところの親子とは
仮にこういった家族があったとします。
お父さんとお母さん、そして子供が2人いて、上の子供は両親の子供ですが、下の子は養子縁組で施設から来た子供です。
同じ家に住んでいてどう見てもこの4人は家族であって、上の子も下の子も戸籍的にも実生活も子供であることに違いありません。
自動車保険においても損害保険会社をこの二人を子供と認めるでしょう。
しかし、上の子供が独立したいということになり、一人でアパート暮らしをはじめ、家にはお父さん・お母さんと下の子供だけとなりました。
これでも戸籍上、実生活としてどちらの子も両親の子であるわけですが、自動車保険では片方の子供を両親の子供とは認めません。
自動車保険では子供とか家族というのは必ず同じ家に住んでいなければならず、住民票も同じ住所でなければならないのです。
ですので、血がつながっていても戸籍が同じであってもアパート暮らしを始めた上の子供は子供としては扱われなくなります。
むしろ戸籍は同じでも血のつながりのない下の子だけを子供として認定するのです。
この状態でもし仮にお父さんが持っている車を独り暮らししている子供が借りて運転し、そして交通事故を起こし、相手の何かしらの損害を与えてしまった場合、損害保険会社は何もしてくれず、自動車保険から1円たりとも賠償金が支払われることはありません。
相手に対する損害賠償はすべて自腹で行わなければならないのです。
子供がいて、その子供が運転する可能性がある場合は、多少保険料は高くなってしまいますが、家族限定割引は外した方がよく、子供の年齢を見て、年齢限定割引も外した方がいいかもしれません。
実の子供なのにこういったことになってしまうのは親としてちょっと悲しいかもしれませんが、自動車保険としては別居中の子供は子供ではないということになっていますので仕方がありません。