自動車保険の過失割合で0:10はあり得るのか
警察や自動車保険の概念では交通事故の責任を過失割合といった数字で示します。
5:5とか3:7といったように合計で10にする形で表すのですが、この数字を見て事故当事者が加入している損害保険会社が話し合って、相手のどれくらいの賠償金を支払うのかということを算出します。
最低でも1はある過失割合
交通事故は相手が必ずいるもので、単独では起こるはずもありません。
もちろん自損事故といった自分だけで引き起こす事故もありますが、それは損害保険でいうところの交通事故ではありませんのでここでは除外します。
通常、事故は複数の対象同士によって引き起こされるもので、自動車事故として考えれば、人対自動車、自転車対自動車、二輪車対自動車、自動車対自動車といった形になります。
例えば自動車対自動車の事故でまっすぐに走っていたら、急に左の車線から車が車線変更してきて、自分の車の左ドアパネルの位置に突っ込んできたとします。
この場合、この事故の原因となるのは車線変更をしてきた車以外誰でもないのですが、警察の判断では相手が9、自分側が1という過失割合としました。
こちらはただまっすぐ走っていただけなのに、過失割合1でもおかしいということになると思いますが、これはある意味で仕方がないことでこちらも走っていたわけですので前方不注意で過失割合1を取られたことになってしまうのです。
ですので、基本的に過失割合0:10はあり得ないことなのです。
過失割合0:10も実はある
何も悪いことをしていない場合でも最低でも1は取られる過失割合ですが、こちら側の過失割合が0になるパターンもないわけではありません。
そのパターンはこちら側が運転をしていない状態、あるいは完全に停止しており、どうすることもできない状態にある時です。
例えば駐車場の車を止めていた時にぶつけられたとか、信号待ちで止まっている時に追突されたといった形です。
どちらもこちら側が何もできない状態ですので、こういった時は0:10の過失割合、完全に相手が悪いという形になります。