盗難に遭った時に自動車保険は使える?
自動車保険の補償にはいくつかの種類があります。
対人、対物、傷害、車両の四つです。
このうち対人と対物は無制限に設定されることが多く、傷害・車両は各自の考え方によって異なります。
車両保険にもいくつかの種類がありますが、一般タイプと限定Aタイプは契約車両が盗難されてしまった場合に適用されるものです。
ところが契約車両が盗難に遭ったらすべてのケースで車両保険が適用されるかというとそうではないのです。
盗難に対する車両保険の適用はごくわずか
自動車の盗難件数は年々減少傾向にありますが、高級車の盗難件数は増加しています。
2016年には盗難による被害は認知されただけで13,000件以上に上りました。
こうした点から多くの人が新車であれ中古車であれ車両保険に加入しています。
全国で車両保険に加入している人の割合は4割程度で、盗難に対する補償が含まれている一般タイプや限定Aタイプを選ぶ人も多くいます。
それにもかかわらず、盗難被害に対して保険金の支払いがあったのは3%前後にすぎません。
つまり車両保険に加入していても盗難に対する保険金が下りるかどうかはわからないのです。
なぜ盗難に対する車両保険は適用されにくいのか
契約車両が盗難に遭った場合、車両保険が適用されるためには条件があります。
それが「偶然でかつ無過失であった場合」というものです。
盗難のケースでは自分ではまったく過失がなかったのに盗まれてしまった、という場合にのみ車両保険が適用されるということです。
例えばキーをつけたままで車を離れてしまったり、車庫に入れず家の前の路上に放置していたといったケースでは補償されない可能性の方が高くなります。
誰かに車を預けていたという場合も状況によっては適用されないでしょう。
車が盗難に遭わないように少しの間でも油断せずに車を管理しておく必要があるのです。
車両保険に加入するときには適用されないケースもあるという点を頭に置きながら契約するようにしてください。